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敬語のミスにありがちなパターン

ここでは、尊敬語と謙譲語の誤用やバランスの悪い敬語など

正しい敬語の使い方についてご紹介していきます。

尊敬語と謙譲語の誤った使い方

敬語の使い間違いで最も多いのが尊敬語と謙譲語を混同して使ってしまうケースです。

「あなたが申した事はもっともだと、当社の社長さんがおっしゃっていました」

この場合たとえ自分の会社の社長であっても「さん」をつけるのはおかしいです。

社外の人にとっては、たとえ社長と言えどもこちらの身内なのですから呼び捨てにします。

「あなたのおっしゃった事はもっともだと、当社の社長が申しておりました」

という話し方が正しくなります。

二重敬語

一つの文章の中に敬語が二つ以上重なってしまう事を二重敬語と言います。

二重敬語は相手に対する尊敬や、自分の側のへりくだった表現が過剰になってしまい

相手に良い印象を与える事ができません。

「課長さんはいらっしゃられますでしょうか?」

これは「いらっしゃる」という尊敬語に謙譲語の「られる」が

重なってしまった二重敬語です。

「課長さんはいらっしゃいますか?」と言えば十分です。

二重敬語はこの他にも「おっしゃる」や「なさる」「ご覧になる」「召し上がる」のような

尊敬語に「れる」や「られる」をつけてしまうパターンが多い傾向があるようです。

自分よりも上の立場の人と話す場合は極度に緊張したり、

相手に敬意を払って話そうとするあまりついつい二重敬語になってしまうようです。

二重敬語はどうしても会話がもたつき相手にくどい印象を与えてしまいますから、

できるだけ気をつけましょう。

バランスの悪い敬語とは

「○○様、お迎えに来ました」

仕事上のお客様を駅などに出迎えに行った時のあいさつです。

この表現は間違ってはいませんがどこか不自然な感じがしませんか?

その理由は「迎え」に「お」をつけて丁寧な表現にしているのに「来ました」と

そっけなく結んでしまっているからです。これでは、お客様は自分が軽んじられている

印象すら受けかねません。「来ました」を「参りました」として謙譲語に換える事で

「○○様、お迎えに参りました」

とすれば全体的なバランスを取る事ができます。

伝言に使う敬語

「その件は来週、○○君が課長に報告すると言っていました」

先生や上司といった自分よりも上位の人に伝言を頼まれた時の表現です。

これでは敬語表現になっていませんね。

友人や同僚などの伝言を上位の人に伝える時は、伝言を依頼した人の敬意を

表現しなければなりません。この場合は「言って」を「申して」という謙譲表現に換えて

「その件は来週、○○君が課長にご報告すると申しておりました」

とするのがいいでしょう。



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